全国の猫を飼っているみなさま、ふだん猫ちゃんにどんなキャットフードをあげていますか?
あまり意識しない方もいるかもしれませんが、キャットフードには実にいろいろな種類があります。
猫の健康や身体構造に配慮しているものもあればそうでないものもありますし、病気向けの猫向けや年齢別のラインナップがあるものなどもあります。
どんな「ごはん」をあげているかによって、猫ちゃんの寿命や健康状態も変わってくるので、できれば良いものをあげたいですよね。
今回は、キャットフードを徹底比較して、おすすめの商品をご紹介します!
目次
1.カナガン
- おすすめ度★★★★★
- グレインフリー(穀物不使用)
- 添加物不使用
- 全年齢に対応
- ヒューマングレード(人間が食べても大丈夫な素材を使っている)
- 3980円/1.5kg
カナガンは、イギリス原産のキャットフードです。
総合力がとても高く、猫好きの私が胸を張っておすすめしたい良質のフードです。
まず、カナガンはグレインフリーです。グレインフリーというのは「穀物不使用」ということです。
猫は、犬や人間とは異なり、栄養分を完全にタンパク質からしか摂ることができない「完全肉食動物」です。お米や麦などの穀物から栄養分を摂ることができません。
ところが、安いキャットフードなどでは、多くのケースで大量のトウモロコシなどの穀物が使われています。
これでは一時的にはお腹がふくれても、すべて便とともに出てしまうので、猫の栄養分にはならず、栄養が足りなくなります。
この点、カナガンは完全にグレインフリーで、猫に必要な栄養分が充分含まれています。しかも、身体に悪い添加物は不使用なので、安心です。
猫は、子猫、若い猫、シニアの猫など年齢によっても必要とする栄養分や量が異なりますが、カナガンの場合には、全年齢に対応しているので、猫の年齢に応じて適切なものを選ぶことができます。
しかも、カナガンで使われている素材は、すべて人間が食べても大丈夫なレベルの素材ばかりです。このことを「ヒューマングレード」と言います。
このようなことから、カナガンのキャットフードはどんな猫にも安心して与えられるおすすめの商品なので、おすすめ度は最高の5をつけました。
スポンサーリンク
2.シンプリー
- おすすめ度★★★★★
- 低カロリーで、シニア猫にも対応
- サーモンを使い、動物性タンパク質が豊富
- 尿路結石などの病気予防ができる
- グレインフリー
- ヒューマングレード
- 定期コースによる割引がある
- 3980円/1.5kg
シンプリーも、非常におすすめのキャットフードです。イギリス生まれの商品で、猫の健康に大変気を使っています。
特徴的なのが、サーモンやニシンなどの魚が元となった動物性タンパク質がたくさん使われていることで、成分の70%以上となっています。
グレインフリーなのも安心ですし、低カロリーのラインナップがあり、シニア猫や肥満猫にも安心です。
さらに、猫に多い尿路結石や毛球病などの対策にもなります。
尿のph値を安定させる効果があるクランベリーが含まれていますし、便通をよくするためのオリゴ糖やオーツ麦もバランス良く含有されています。
グルコサミンやコンドロイチンなどの材料も含まれているので、関節病の予防にも役立ちます。
猫の食いつきもとても良く、公式サイトに「食いつき率100%」と断言されていますし、定期コースがあり、20%などの割引が受けられることもうれしいです。
このように、シンプリーは総合力が非常に高いので、おすすめ度は5としました。
3.オリジン
- おすすめ度★★★★★
- グレインフリー
- ヒューマングレード
- 栄養素を詳細に表示
- 添加物不使用
- ビタミンミネラルは原材料由来
- 6804円/2.27kg
オリジンは、大変優秀なキャットフードで、猫好きな私が自信を持っておすすめできる商品です。
アカナと同じカナダの会社が販売しているシリーズで、キャット&キティと6フィッシュという2種類のラインナップがあります。
どちらも高タンパクで、動物性タンパク質が80%以上ですし、もちろんグレインフリーです。
人工添加物も不使用で、人間が食べても大丈夫なグレードであるヒューマングレードを達成しています。
さらに、猫に必要なビタミンやミネラル成分については原材料由来であり、後から足したものではない点も安心です。
情報開示にも積極的で、公式サイトを見ると、非常に細かく原材料が表示されています。
法律上、キャットフードについては原材料を表示する義務が小さいので、材料を開示しない業者も多い中、オリジンはとても良心的です。それも、品質に自信があるからなのでしょう。
このようにすばらしいオリジンですが、少し料金が高めなのがデメリットと言えばデメリットです。
お金より猫の健康が大事!という人には是非ともお勧めしたいので、おすすめ度は5としました。
4.ジャガー
- おすすめ度★★★★
- グレインフリー
- ヒューマングレード
- 人工添加物不使用
- 4280円/1.5kg
ジャガーは、カナガンやシンプリーを展開している会社と同じ会社が開発した商品です。
まず、猫にとって安心のグレインフリーで、無駄な穀物は含まれていません。
また、非常に高タンパクで、80%以上が動物性タンパク質となっています。
さらに人間でも食べられる素材を使っているヒューマングレードですし、人工添加物は使われていない点も安心です。
猫に多い尿路結石予防に有効なクランベリーが含まれていますし、血行促進効果や疲労回復効果のある朝鮮人参まで含まれていて、猫の健康や体調の維持に配慮しているフードです。
値段は少し高めですが、それだけの価値はあります。
ジャガーもおすすめのキャットフードなので、おすすめ度は4としました。
5.ファインペッツ
- おすすめ度★★★★
- ヒューマングレード
- 添加物不使用
- 消化吸収率87%
- 2286円/1kg
- 初回お試し価格500円
ファインペッツは、オランダ生まれのキャットフードです。
世界最高品質、安心安全をコンセプトにしているだけあって、猫にとって良いものが使われています。メ
インがアヒルやニシンとなっており、動物性タンパク質が豊富です。消化吸収率が87%と高いのも良いですね。
人間が食べても問題がないヒューマングレードですし、余計な添加物は含まれていません。
料金が安いのもメリットで、定価は2286円/1kgですが、初回はお試し価格540円/1kgで購入できますし、定期便を利用すると、購入回数が増えると割引が受けられるようになっています。
ただ、全粒米やポテトが使われており、グレインフリーではありません。
総合力は非常に高く、価格もお手頃なのでおすすめなので、評価は4としました。
6.アカナ
- おすすめ度★★★★
- グレインフリー
- 目的に応じて3種類のラインナップ
- ビタミンミネラルが豊富
- 5940円/2.27kg
アカナは、カナダ生まれのキャットフードで、オリジンと同じ会社が提供しています。
キャットフード版アカナは、3種類のラインナップがあります。
ワイルドグレイリーはチキン中心のフード、パシフィカは魚が中心のフード、グラスランドキャットはラムや鴨肉、卵や魚などをバランス良く配合したフードとなっていて、猫の好みや状態に応じて適切なものを選ぶことができます。
グレインフリーなのも安心ですし、野菜や果物がふんだんに使われていて、ビタミンやミネラルを豊富に摂ることができるのもうれしいです。
加工の際に原材料を乾燥させたり粉末化させたりしておらず、自然のままのおいしさと栄養素をそのまま残しているところも安心です。
このように、アカナは総合力が高いので、おすすめ度は4としました。
7.ヤラー
- おすすめ度★★★
- グレインフリー
- オーガニック認証を受けている
- 3種類のラインナップがある
- 4022円/1kg
ヤラーはオランダ生まれのキャットフードです。
特徴的なのはオーガニック素材にこだわっていることで、オーガニック認証団体skal(スカル)による認証を受けています。
オーガニック認証を受けるのは非常に難しく、農薬や化学肥料などを使わないだけではなく、ホルモン剤や合成酸化防止剤も使用しないことも必要です。
また、エネルギー源として再生可能エネルギーやリサイクルできる材料を使うことも要求されます。
このように高いハードルを越えて安心できるキャットフードを提供しようとする姿勢をもっているところは、大変評価できると思います。
ヤラーは、ホームページ上で工場内部まで公開しており、クリーンであることを徹底して明らかにしています。
グレインフリーで人工添加物不使用、ビタミンやミネラルも豊富に含まれています。
3種類のラインナップがあり、猫の好みに応じて選ぶことができます。
このように安心安全であることは間違いないのですが、値段がかなり高いです。
そこで、評価としては3としましたが、「値段にかかわらず猫に良いものをあげたい!」という人にはおすすめしたい、良い商品です。
8.サイエンスダイエット
- おすすめ度★★★
- 高タンパク低カロリー
- 獣医からすすめられることもある
- グレインフリーではない
- 動物性油脂が使用されている
- 1570円/1.8kg
- 2800円/1.5kg(プロ)
サイエンスダイエットやサイエンスダイエットプロは、アメリカのヒルズ社が製造販売しているキャットフードです。
獣医師もすすめることが多いフードで信頼性が高いと思われていますが、実際にはどうなのでしょうか?
まず。動物性タンパク質が豊富に含まれています。そして、特に「プロ」のシリーズでは低脂肪低カロリーを実現しているので、肥満が気になる猫や運動不足の猫にも安心ですし、ビタミンやミネラルも含まれています。
ただ、グレインフリーではなく、アレルギー原因になりやすい小麦やトウモロコシが使われています。
また、「動物性油脂」も使われています。動物性油脂というのは、何らかの動物に由来する脂分ということですが、どのようなプロセスでどのような動物からとったものかは全く分からない(たとえば鳥などの死骸からとった可能性もある)ので、不安があります。
猫が吸収できないビートパルプも使われています。このようなことを総合的に評価して、おすすめ度としては3としました。
9.プリスクリプションダイエット
- おすすめ度★★★
- 疾患のある猫に対応している
- 獣医師専用
- 動物性タンパク質が豊富
- ビタミンミネラルも豊富
- グレインフリーでない
- ビートパルプ、動物性油脂を使用
- 参考価格4200円/2kg、3281円/2kg
プリスクリプションダイエットは、アメリカのヒルズ社が販売しているキャットフードで、獣医師専用のブランドです。
食事療法が必要な猫を動物病院に連れて行って、必要な場合に獣医師から購入することができます。
実際、筆者が昔糖尿病の猫を飼っていたことがあったのですが、そのときにも獣医師からこのキャットフードをすすめられて購入し、猫にあげていました。
ただ、今ではインターネット通販などで、楽天やアマゾンで購入することができます。
プリスクリプションダイエットにはc/dとi/dがあり、c/dの方は腎臓系の疾患がある猫用、i/dの方は消化器系の疾患がある猫用となっています。
これらのフードは、獣医師専用というだけのことはあり、動物性タンパク質が豊富ですし、猫に必要なビタミンやミネラルなどもきちんと含有されています。
ただ、グレインフリーではなく、猫のアレルギー原因になる可能性がある小麦やトウモロコシが含まれていますし、猫が吸収することができないビートパルプや、何の動物の由来かわからない動物性油脂も含まれています。
療養食としては信頼できるかもしれませんが、日常的にわざわざこれを購入して健康な飼い猫に与える意味はあまりないと思い、おすすめ度は3としました。
10.ナチュラルチョイス
- おすすめ度★★★
- 生の魚や肉を使用
- グレインフリーの商品あり
- スペシャルケアシリーズあり
- 3240円/2kg
ナチュラルチョイスは、アメリカ生まれのキャットフードで、その名の通り、自然材料を使用しています。
生の魚や生肉をそのまま加工しているので、素材の栄養素が豊富に残っていますし人工添加物も不使用で安心です。
ただ、基本的にグレインフリーではなく米や玄米が使われていますし、ビートパルプが使用されています。
ビートパルプとは食物繊維の1種ですが、猫にとっての栄養価がほとんどないのでキャットフードへの使用については賛否両論があり、悪い意味ではキャットフードの「引き延ばし材料」と言われることもあるものです。
スペシャルケアシリーズのラインナップがあり、毛玉対策や減量用、食にこだわる猫用のものなどがあり、その中の1つとしてグレインフリーのラインナップもあります。
少し品質が落ちる分、値段は安いのでお手頃です。
このようなことからして、ナチュラルチョイスは悪くはないのですが、穀物使用などが気になるので★3つとしました。
11.ユーカヌバ
- おすすめ度★★★
- 動物性タンパク質が豊富
- 豊富なラインナップ
- 毛艶維持成分が入っている
- グレインフリーではない
- 鶏副産物粉が多く使用されている
- ビートパルプを使用
- 動物性油脂が入っている
- 参考価格1130円/1kg
ユーカヌバは、アメリカ生まれのプレミアムキャットフードです。
豊富なラインナップが売りで、子猫用、1歳~6歳の健康な猫用、体重管理用、毛玉ケア用、7歳以上のシニア猫用などがあります。
特別療養食メニューもあり、りん・たんぱく調整用やph調整用、高栄養、低脂質、プロテイン配合などさまざまなものが選べます。猫の毛艶を維持する成分も含まれています。
ただ、グレインフリーではなく、アレルギーの原因になることもあるとうもろこしが使用されています。
2番目に多く使われている原材料が「鶏副産物粉」となっていますが、これは鶏の肉精製段階で発生する副産物のことで、爪や羽など、人間が食べられないものも含まれていることが多いので、猫にあげることには不安を感じます。
食物繊維として、良質な成分とは言いにくいビートパルプが使用されていますし、何の動物のどのような脂分かわからない動物性油脂も含まれています。
プレミアムキャットフードの中では値段がお手頃です。
以上を総合的に評価して、手の届きやすい価格であることなどもあり、★3つとしました。
12.ピュリナワン
- おすすめ度★★
- 豊富なラインナップがある
- 動物性タンパク質が豊富
- グレインフリーではない
- アレルギー源の穀物使用
- 家禽ミール使用
- 動物性油脂を使用
- 1880円/2.2kg
ピュリナワンは、価格も安く、比較的手が届きやすいキャットフードです。
アメリカのネスレ社が展開しているシリーズで、猫の状態に応じていろいろなものを選べます。
たとえば1歳以上の成猫用のもの、避妊・去勢した猫の体重ケア用、尿道結石が気になる猫用、子猫用や室内飼い猫用、メタボリック猫用、11歳以上の猫用、15歳以上の猫用など非常に多くのラインナップがあるので、自分の猫の状態に合ったものを選べます。
チキンや魚などの動物性タンパク質が多く使用されているのも良いところです。
ただ、グレインフリーではなく、猫にとってアレルギー原因になるとされている小麦やトウモロコシが使用されています。
また、家禽ミールが使われていることも問題です。
家禽ミールとは、家で飼われている家畜の肉のことですが、これらを屠殺するときに出る内臓などの不要な部分を動物のフードに使用するときに「家禽ミール」と表示されます。
これらは人間の食べ物には使えない部分であり、猫にとっても身体に良いものとは到底言えません。
ピュリナワンは、その分値段が安く、手軽ですが、安心度が低いので★2つをつけました。
13.アイムス
- おすすめ度★
- 動物性タンパク質が豊富
- グレインフリーではない
- 栄養表示が不十分
- BHA,BHTが含まれている
- 量販店で安く買える
- 参考価格1728円/1.8kg
アイムスは、オランダのメーカーが作っていて、世界中で販売されているなじみの深いキャットフードです。
動物性タンパク質が豊富なので、猫が生きていくのに必要な栄養素を摂ることができます。
しかし、グレインフリーではありませんし、多量の小麦やトウモロコシなどの穀物が含まれています。これらは猫のアレルギー原因にもなります。
また、栄養表示が不十分で、「他」「エキス」「パウダー」など、それだけでは何のことか分からない原料がたくさん使われているのも不安です。
酸化防止剤としてBHTやBHAが使われていますが、これらの物質には発がん性があると指摘されることもあるので、大切な猫にあげるのはやはり不安が大きいです。
メリットとしては、量販点で安く買えることくらいです。
猫の健康に気をつけたい人にはおすすめできないので、★1つとしました。
14.モンプチ
- おすすめ度0(なし)
- 主原料が穀類
- 着色料使用
- ミール使用
- 動物性油脂使用
- 大豆ミール使用
- 量販店で安く買える
モンプチは、オーストラリア生まれのキャットフードで、日本でもどこの量販店やスーパーでも買えるのでなじみ深い商品です。
ただ、使われている原材料や素材には非常に問題が多いです。
まず、主原料が穀類です。猫は完全肉食動物であり、穀類を消化吸収できないので、グレインフリー(穀類不使用)のものが良いとされている中、穀類が主原料というのは非常に不安です。
また、着色料を使用しています。これも、言うまでもなく猫の身体に悪いものです。
家禽ミールやミートミールなど、人間が食べられないものが含まれているのも問題ですし、何の動物のどのような脂か分からない動物性油脂も使用されています。
さらに、大豆ミールも使用されていますが、これは猫の消化不良の原因になります。
良いところと言えば、どこのスーパーや量販店でも買えることくらいです。
このように、モンプチはとうていおすすめできる商品ではないので、★はなしの0としました。
スポンサーリンク
やっぱり良いものをあげて安心に暮らしたい!
猫ちゃんは大切な家族の一員です。
だから、健康に長生きしてもらうためにも、キャットフード選びではやっぱり良いものをあげたいです。
あまりに高いものは手が出ないかもしれませんが、グレインフリーやヒューマングレードでもそれなりに買いやすい商品はあります。
私も昔猫を飼っていて、当時はこのような優れたキャットフードがあることを知らずに普通の量販店のものを与えていたのですが、今はこのようなすばらしいキャットフードがあってとても良いと思います。
今までキャットフードについて意識していなかった方も、今回の記事を参考にして、是非ともご自宅の猫ちゃんに良いものをあげてみてください。
きっと元気になって、健康に過ごせるようになりますよ!
この記事が、世界中の猫ちゃんが1匹でも元気に健康に長生きできる手助けになればと心から願っています。
コメントを残す