新幹線に乗るならどっちがお得? 「ぷらっとこだま」と「エクスプレス予約(EX予約)」を徹底比較!

新幹線に乗るならどっちがお得? 「ぷらっとこだま」と「エクスプレス予約」を徹底比較
新幹線 こだま

新幹線に乗るとき、どうやって切符(チケット)を買っていますか?

乗車当日に窓口あるいは券売機で買う人もいると思いますが、同じ新幹線に乗るのであれば、少しでもお得に乗りたいもの。隣のシートに座っている人が自分より安く新幹線に乗っているとしたら、その方法を知りたくはありませんか。

お得に新幹線に乗る方法としては、東海道新幹線(東京~新大阪間)に限られますが、JR東海ツアーズの「ぷらっとこだま」が有名。また、会員制のネット予約サービス「エクスプレス予約(EX予約)」も、新幹線にお得に乗る方法として、ビジネスパーソンを中心に多くの人に利用されています。

「どういうときに、どっちを利用するのがお得なの?」
「ぷらっとこだまとエクスプレス予約、何が違うの? 私の場合はどっちが向いてるの?」

そんな疑問を持っている方に向けて、今回は「ぷらっとこだま」と「エクスプレス予約(EX予約)」の運賃・時間・メリット・デメリットを徹底比較してみたいと思います。

ぷらっとこだまとは

ぷらっとこだま

ぷらっとこだまとは、東海道新幹線にお得に乗れる「国内募集型企画旅行」のこと。添乗員は同行しませんが、大人1名から出発保証がされています。

旅行商品とはいっても、日帰りでもOK、片道だけでもOKなので、感覚的にはきっぷに近いのですが、通常のきっぷとは異なり、利用にはいくつか制限があります。

ぷらっとこだまは、その名の通り、こだま号の新幹線にのみ乗車することが可能。各駅停車の「こだま」は、「のぞみ」や「ひかり」よりも時間がかかりますが、ぷらっとこだまを使えば安く新幹線に乗れるのがメリットです。

例えば、名古屋から新大阪(片道)の場合、普通に窓口や券売機で新幹線(のぞみ)の指定席チケットを買うと6,360円かかりますが、ぷらっとこだまなら同じ区間が4,300円。 のぞみではなくこだまに乗るため乗車時間が20分ほど長くなりますが、20分ほどの差で2,460円も変わるのでお得感があります。名古屋⇔新大阪を往復すれば、正規運賃と比べて5,000円近くも変わってきますね。

以下に、ぷらっとこだまのメリットとデメリットをまとめます。

ぷらっとこだまのメリット

  • 通常運賃に比べてかなり安く新幹線に乗れる
  • 少額でグリーン車にアップグレードできる
  • 無料のドリンク券がついてきてお得!

ぷらっとこだまの最大のメリットは、料金の安さ。普通に切符を買って新幹線に乗るときに比べると、かなり節約することができます。(詳しい料金比較は本文後半に記載)

また、少額でグリーン車にアップグレードできるのも魅力。例えば、名古屋から東京・品川間であれば、1,000円追加するだけで普通車指定席からグリーン車指定席に変更することができます。

ぷらっとこだま フリークーポン

また、ぷらっとこだまでは、1乗車につき、1枚のドリンク引換券がついてきます。こだま号は社内販売がないため、駅のキヨスクなどで利用することになりますが、650ml以下のソフトドリンク、350ml以下の缶ビール、500ml以下の酎ハイ、500ml以下の発泡酒に引き換えることが可能。

ぷらっとこだま ドリンク1本無料

100円台の缶コーヒーやペットボトルにも引換できますが、ちょっと高めのジュースなども選べるのが嬉しいですね。(※一部引換できない商品もあります。)

ぷらっとこだまのデメリット

  • 事前購入が必要で、予約変更ができない
  • 指定のこだまに乗り遅れたらアウト
  • のぞみよりも乗車時間がかかる
  • 指定区間が限られる(すべての駅で乗降車できるわけではない)
  • 早朝や夜遅い時間などの新幹線が選べない
  • 社内販売(ワゴンサービス)がない
  • 通常期と繁忙期で値段が異なる。(繁忙期は通常期ほど安くない)

安く新幹線に乗れて、ドリンク引換券もついてくるぷらっとこだまですが、メリットだけでなくデメリットもあります。

募集型企画旅行であるぷらっとこだまは、遅くとも前日まで(ネットの場合は5営業日前まで)に購入する必要があり、キャンセル不可、時間変更不可、指定のこだまに乗り遅れたら無効になってしまうなど、制約も多いのが特徴。

また、ぷらっとこだまは、豊富な時間帯の中から乗りたいこだま号を選ぶことができますが、朝早い時間帯や夜遅い時間帯は選べないので、「飛行機に乗るため早朝の新幹線に乗らなければならない」というような人には向きません。

逆に、早朝や夜遅い時間体の利用ではなく、前もって予定がわかっていて、変更するつもりがない場合には、ぷらっとこだまがおすすめです。

参考:JR東海ツアーズ ぷらっとこだま

次に、エクスプレス予約(EX予約)を見ていきましょう。

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エクスプレス予約(EX予約)とは

エクスプレス予約 EX-ICカード

エクスプレス予約(EX予約)とは、会員制の新幹線ネット予約サービスのこと。

「エクスプレス予約(EX予約)」は、当日直前にでも予約ができ、一年中いつでもお得な料金で「のぞみ」を含むすべての東海道・山陽新幹線に乗ることができます。変更は何度でも無料でできるので、予定がはっきりしにくい旅行や出張にも便利。

極端な話、新幹線の発車4分前まで予約ができるので、当日駅に行ってからスマホで予約してもOKです。

ただし、エクスプレス予約(EX予約)を利用するにはあらかじめ専用のクレジットカード(年会費1,080円)を作る必要があり、割引率も「ぷらっとこだま」ほど大きくありません。

例えば、名古屋〜東京・品川間で、正規運賃と、エクスプレス予約を使用した場合では、エクスプレス予約のほうが片道約1,000円安くなります。

エクスプレス予約 ICご利用票

エクスプレス予約(EX予約)のメリット

  • 乗車時間の4分前までスマホから予約可能
  • 乗車時間の変更が何度でも無料でできる
  • キャンセル料が低額(310円)で済む
  • EX-ICカードを使い、チケットスでスマートに乗車できる。
  • こだまよりも乗車時間が短く、目的地に早く着ける
  • 社内販売(ワゴンサービス)がある

エクスプレス予約を利用するには専用のクレジットカードを申し込む必要がありますが、そのクレジットカードといっしょに送られてくるEX-ICカードを使えば、チケットレスでゲートを通過することができます。

※上写真はチケットではなく、ゲート通過時に出てくるIC利用票です。

エクスプレス予約 予約変更

エクスプレス予約は、何度でも無料で時刻変更が可能。(上はスマホから予定変更をしたときのキャプチャ画像。差引0円と書かれているとおり、変更手数料はかかっていません。)

これなら、「新幹線駅までの電車に乗り遅れた!」「予定が長引いて予定していた新幹線の発車時刻に間に合わなそう!」というときも安心ですね。

この自由度の高さ(フレキシビリティ)が、ビジネスパーソンに選ばれている理由でしょう。

エクスプレス予約(EX予約)のデメリット

  • ぷらっとこだまより運賃が高い(正規運賃との差がそこまでない)
  • 専用のクレジットカードを作る必要がある

繰り返しになりますが、エクスプレス予約を利用するには、専用のクレジットカード(「JR東海エクスプレス・カード」または「JR西日本J-WESTカード(エクスプレス)」)に入会する必要があります。

上記カードの利用には、年会費(1,080円~)が必要です。ただし、前述の通り、名古屋〜東京・品川間でエクスプレス予約を利用すれば片道約1,000円安くなるので、年1回~2回以上新幹線を利用する方であれば元は取れますよ。

参考:エクスプレス予約(EX予約) 公式サイト

ぷらっとこだまとエクスプレス予約の運賃比較

新幹線 のぞみ

東京・品川~名古屋間、名古屋~新大阪間、東京・品川~新大阪間の3区間で運賃と乗車時間を比較してみます。(東京駅と品川駅は同じ扱い。)

(※ぷらっとこだまは通常期と繁忙期で料金が異なりますが、ここでは通常期の料金で比較します。また、エクスプレス予約には早得などの割引サービスもありますが、ここでは通常の料金で比較します。)

運賃(大人)の比較

区間 ぷらっとこだま エクスプレス予約  正規運賃
東京・品川~名古屋 8,100円 10,110円 こだま 10,880円
のぞみ 11,090円
名古屋~新大阪 4,300円 5,580円 こだま 6,350円
のぞみ 6,560円
東京・品川~新大阪 10,300円 14,150円 こだま14,140円
のぞみ14,450円

●乗車時間の比較

区間 ぷらっとこだま エクスプレス予約 時間の差
東京~名古屋 約167分 約100分 約67分
名古屋~新大阪 約73分 約50分 約23分
東京~新大阪 約243分 約153分 約90分

※「のぞみ」「こだま」とも、時間帯・号車により数分の違いがあります。あくまで目安としてお考えください。

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まとめ

以上、「ぷらっとこだま」と「エクスプレス予約(EX予約)」を運賃・時間・メリット・デメリットの観点で比較してみました。

「ぷらっとこだま」と「エクスプレス予約(EX予約)」は、どちらかがより優れているというものではなく、自分の旅や出張の予定に合うものを選ぶのが結局いちばんお得であると言えるでしょう。

大まかにまとめれば、「ぷらっとこだま」は、旅や出張の予定があらかじめ決まって変更の可能性がほとんどない場合、少しくらい時間がかかってもいいから安く新幹線に乗りたい場合、移動距離がそこまで長くない場合におすすめ。

「エクスプレス予約(EX予約)」は、旅や出張の予定に変更やキャンセルがあるかもしれない場合、割引率よりも柔軟性(フレキシビリティ)を重視する場合、移動距離が長い場合におすすめ。

筆者は愛知在住で、名古屋~新大阪間、名古屋~東京間の東海道新幹線をよく利用しますが、その都度「移動距離・変更の可能性」を考慮し、「ぷらっとこだま」と「エクスプレス予約(EX予約)」を使い分けています。

「ぷらっとこだま」と「エクスプレス予約(EX予約)」はどちらか一方が優れているわけではないので、両方の特性を知り、使い分けることで、お得に新幹線に乗ることができますよ。



1件のコメント

EX予約に関しては、基本商品群には繁忙期というものがないので、ぷらっとこだまと違い価格の安定性があるというのも大きなメリットだと思っておりますね

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ayan
愛知県在住のフリーランス。2004年より、「わらしべ暮らしのブログ」を運営しています。個人ブログのほか、現在は旅ライター(国内・海外)としても活動中。レビューズ公認ブロガー、GOTRIP!旅ライター。 だれだって、お金を使ってモノを買ったりサービスに申し込むのであれば、自分に合ったもの・満足できるものにお金を使いたいもの。読んだ方のモノ選び・サービス選びのお手伝いができるようなクラベタ記事を書いていきます。