猫を飼っている人なら、トイレが重要だということがよくわかっていると思います。
猫にとってトイレは縄張りのような場所で、とても重要な位置づけを持っているからです。
猫は、トイレが不快だとストレスを感じて体調を崩してしまうこともあるほどです。
ただ、トイレ選びでは、消臭力や処理の簡単さなどの要素も重要です。
猫のトイレの「猫砂」には、意外とたくさんの種類があるので、猫の好みを基本にしながらも、特性を知って選ぶと良いです。
そこで今回は、猫砂の選び方とおすすめの猫砂を徹底比較してご紹介します。
目次
猫砂の種類と特徴
猫砂の比較をする前に、まずは猫砂の種類と特徴を把握しておく必要があります。
これさえ知っていれば、個別の猫砂選びがグッと楽になりますよ。
猫砂は、素材によって大きく特徴が分かれます。
鉱物系(ベントナイト)の猫砂
まずは、鉱物系の猫砂があります。これは昔ながらの猫砂で、ベントナイトなどの鉱物でできています。
ベントナイトは自然にある土や砂に近いので、猫が好みやすいです。また、固まりやすいので掃除もしやすいです。
ただ、トイレに流すことはできないので、燃えるゴミとして出す必要があります。値段は安いです。
木製の猫砂
次に、木材を使ったものがあります。
これは、ひのきやおがくずなどの木が原料となっているもので、消臭効果が高いですし、吸水力も高いです。
軽いので持ち運びが簡単で、自然由来なので環境にもやさしいです。
トイレに流せるものも多いですし、そうでない場合でも燃えるゴミとして処理できます。
ただ、固まりにくく飛び散るので掃除は大変になりがちです。
紙系の猫砂
紙系の猫砂もあります。
これは、パルプや再生パルプを原料としていて、とても軽いので持ち運びが楽です。
吸水性も非常に高いですし、トイレに流すことができるものもありますし、燃えるゴミとして処理できるので、処分が簡単です。
ただ、飛び散りやすかったりホコリっぽくなりやすかったりするデメリットもあります。
植物由来の猫砂
おからやお茶など、植物由来の猫砂もあります。
これらは、食べ物が原料なので、猫が口に入れても安心です。
また、トイレに流すこともできて、燃えるゴミとして処理することもできますし、土に還るので庭に埋めても大丈夫です。
ただ、固まりが悪いものがあったり、おからなどの独特の臭いがしたりするものもあります。
シリカゲル系の猫砂
シリカゲル系の猫砂は、システムトイレで利用される猫砂で、非常に消臭力が高いです。
システムトイレとは、2層になっていて、上が猫砂、下が給水シートになっているトイレで、1週間~1ヶ月程度の長期間、猫砂の取り替えが不要なものが多いです。
ただし、シリカゲルの猫砂は重いので持ち歩くのは大変ですし、比較的高価です。
燃えるゴミにはならないので不燃ゴミ扱いになって面倒ですし、砂自体が固まらないので猫の尿量を把握しにくいなどのデメリットもあります。
以上のような猫砂の特徴を把握した上で、さっそく猫砂を比較しましょう。
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ペットキレイ においをとる砂(ベントナイト 鉱物系)
- おすすめ度★★★★★
- ベントナイト系
- 固まる力が高い
- 砂が細かい
- 消臭力が高い
- トイレに流せない
- 燃えるゴミとして出せる
- 重い
ペットキレイ においをとる砂は、ライオンから発売されている猫砂です。
ベントナイト系ですが、消臭力が高いのが特徴です。
青、緑、白のカラフルな砂ですが、白にはポリフェノール、緑にはALMという消臭成分が含まれていて強力に消臭します。
青には抗菌作用を持った銀と銅が入っています。
猫は臭いトイレを嫌がるので、このように消臭効果が高い猫砂はポイントが高いです。
また、固まる力が強く、飛び散りにくいので掃除もしやすいです。
トイレに流すことはできませんが、燃えるゴミとして出せるので、さほど面倒ではありません。
価格も安く、スーパーや量販店などで簡単に購入できますし、猫が気に入って使ってくれたという意見も多かったです。
細かいホコリが出ますがさほど気になるものではありません。
実際、筆者自身も昔飼っていた猫にこの猫砂を使っていましたが、不便を感じたことはありませんでした。
鉱物が原料なので、重いのが難点と言えば難点です。
このように、消臭効果も高く値段も安く、総合力が優れているので、おすすめ度は5としました。
トイレに流せる木製猫砂(木系)
- おすすめ度★★★★★
- ひのき製
- トイレに流せる
- 土に戻せる
- 環境に優しい
- 飛び散りにくい
- 消臭力が強い
トイレに流せる木製猫砂は、常睦加工株式会社が販売している商品です。
ひのきが原料となっており、自然の成分なので庭などに埋めて土に戻すことができますし、生ゴミ処理機で堆肥にすることもできます。
トイレにも流すことができ、実際に流したときの流れも良いです。殺菌処理もしてあるので人間にも猫にも安心です。
粒が大きめで、ホコリは出ませんが、飛び散りはあります。
ただ、トイレの周りに落ちる、という程度で周囲日広く飛び散るわけではなく掃除はしやすいですし、猫の足(肉球)の間に挟まることもありません。
ひのき特有のにおいも少なく、消臭力も高いです。
固まりが弱いことが難点と言えば難点かもしれません。
このように、トイレに流せる木製猫砂は、とても使い勝手が良い上環境にもやさしく処分も簡単なので、おすすめ度は最高の5をつけました。
ニャンとも清潔トイレ(木系)
- おすすめ度★★★★★
- 木製
- システムトイレ用
- 軽い
- トイレに流せない
- 燃えるゴミとして出せる
- ホコリや飛び散りがない
- 消臭力が高い
- 尿量がわからない
- 大粒タイプと小粒タイプがある
ニャンとも清潔トイレは、システムトイレ用の猫砂です。
ひのきが主原料となっていますが、トイレに流すことはできません。
ただ、燃えるゴミとして出すことはできるので、さほど処理に困ることはないでしょう。
また、システムトイレの特性上、猫砂の取り替えはあまり必要ありません(1週間に1回くらい)。
ホコリや飛び散りはほとんど全くないですし、自然由来なので安心して使わせることができます。
軽くて女性でも簡単に持ち運びができます。
ひのきの香りはしますが嫌な臭いではありませんし、消臭力も非常に高いです。
尿はすべて砂を通りぬけて下(下層)のペットシーツに落ちてしまうので、猫の尿量や尿の状態などがわかりにくいですが、血尿の場合には色がつくので分かります。
また、他の猫砂と比べて砂を掘り返すことが難しいので、猫によってはおもしろみに欠けるとこともあるようです。
砂粒の大きさに大粒タイプと小粒タイプがあるので、猫の好みに応じて選ぶことができます。
実際、筆者が昔猫を飼っていたときにこのトイレを初めて使ったときには、「とっても便利!」と感じておどろいたことをよく覚えています。
このようなことを評価すると、ニャンとも清潔トイレは総合力が高いので、おすすめ度は5としました。
デオサンド(紙系)
- おすすめ度★★★★
- 紙系
- 軽い
- 消臭効果が高い
- 固まりやすい
- 砂が細かく飛び散りやすい
- 砂が減るのが早い
デオサンド(紙系)は、ユニチャームから販売されている猫砂です。
紙系なのでとても軽く、持ち歩きはしやすいです。
紙系の中では消臭効果も高い方ですし、固まる力もそれなりに高いです。
ただ、大きく固まってしまうので、砂の減りは早いです。
また、砂が細かいので飛び散りやすいですし、猫の肉球に挟まってしまうというレビューもありました。
紙系ですが、トイレに流すことはできないので、燃えるゴミとして出す必要があります。
このようなことから、デオサンドはそれなりに評価できる点が多いので、おすすめ度は4としました。
お茶でにおいをとる砂(紙系)
- おすすめ度★★★★
- 紙系
- ぬれた部分が緑色に変わる
- 軽い
- 100%再生紙
- 固まる力は弱い
- トイレに流せない
- 燃えるゴミとして処分可能
お茶でにおいをとる砂は、ライオンから発売されている猫砂です。
お茶の成分が含まれていますが、紙系です。
お茶特有の臭いがすることもなく、消臭効果はそれなりに高いですし、紙系なので軽くて取扱が簡単です。
特徴的なのは、おしっこなどでぬれた部分が緑色に変わるところです。
どこが汚れている部分かすぐにわかるので、掃除をしようという気持ちになりやすいという意見もありました。
100%再生紙で環境に優しいです。紙系にしては粒が大きいので、飛び散りにくいです。
ただ、固まる力は弱く頻繁に掃除をしないといけませんし、トイレに流すこともできないので、処分が面倒です。
このようなことを総合評価すると、それなりに良い砂なので、おすすめ度は4としました。
1週間取り替えいらずネコトイレ脱臭サンド(シリカゲル系)
- おすすめ度★★★★
- シリカゲル製
- システムトイレ用
- 取り替え頻度が少ない
- 消臭力が高い
- 軽い
- 不燃ゴミになる
- 尿量はわかりにくい
1週間取り替えいらずネコトイレは、アイリスオーヤマ株式会社から発売されている猫砂で、その名の通り、シリカゲル製です。
同社の「1週間取り替えいらずネコトイレ」というシステムトイレ用の猫砂です。
消臭力が非常に高く大でも小でもほとんど臭いませんし、湿度が高い環境でも高い消臭力を維持できます。
システムトイレで利用する場合、取り替え頻度は少なく1週間に1回程度で充分です。
ホコリは多少細かい粉塵が出る程度ですが、軽いし掘りやすいので、飛び散りはあります。
とても軽く女性でも簡単に持ち歩きができますが、トイレに流すことはできませんし、燃えるゴミで出すこともできません。
不燃ゴミ扱いになるので、その点が難点と言えば難点です。
また、尿が吸収されませんし固まらないので、尿量や尿の状態がわかりにくいです。
砂の色が白いので、血尿が出たときにはわかります。
このように、1週間取り替えいらずネコトイレは、システムトイレ用としてそれなりに使い勝手が良いので、おすすめ度は4としました。
クリーンビート トフカスサンド(おから系)
- おすすめ度★★★★
- おから系
- 軽い
- トイレに流せる
- 土に戻せる
- 固まる力が強い
- 消臭力が高い
- 環境に優しい
クリーンビートトフカスサンドは、ペグテックという会社から販売されている猫砂で、原材料として使われているのは産業廃棄物のおからを再利用したものなので、とても環境に優しいです。
また、使用した砂を土に埋めて自然に戻すこともできますし、おからが原料なのでとても軽く持ち運びは楽です。
また、固まる力がそれなりに高く、粒もそれなりに大きいので、飛び散りもさほどありませんし、ホコリも立ちません。
おから特有のにおいもなく、猫たちも違和感なく使ってくれたという意見がありました。
ただ、トイレに流せると言っても、実際には流れにくいという意見もあった点は気になりました。
このように、トフカスサンドはおから系の中でも使い勝手が良いので、おすすめ度は4としました。
おからの猫砂グリーン(おから系)
- おすすめ度★★★
- おから系
- トイレに流せる
- 燃えるゴミとして出せる
- 土に戻せる
- 飛び散りにくい
- おからの臭いがする
- 固まりにくくなることがある
おからの猫砂グリーンは、常睦加工株式会社という会社から販売されている猫砂です。
基本的にはトイレに流せる商品ですが、多めに流すと流れないことがあります。
自然由来なので土に戻すことができて環境には優しいです。
粒の大きさは中くらいで、飛び散ることは少ないですし、ほこりっぽさもありません。
ただ、おから特有の臭いが気になるという意見がありました。
固まりやすさについては、袋から空けてすぐの段階では固まりが良いけれども、湿気が強い季節に長期間が経つと、固まりにくくなるというレビューもありました。
消臭力についてはそれなりに高いですが、おからのにおいが気になって逆効果という意見もあって気になりました。
このようなことから、総合的に評価するとそれほどおすすめとは言えないので、おすすめ度は3としました。
私が使って良かったと思う猫砂
実際、筆者は子どもの頃から●十年来の筋金入の猫好きで、今まで何回か猫を飼ったことがあります。
そのとき使っていたのは、ベントナイト系の猫砂とニャンとも清潔トイレです。
ベントナイトの猫砂はオーソドックスで昔からあるものですが、固まりも良いですし処理もさほど難しくなくて、最近のものは臭いが少ないのでとても良いと思います。
昔のものが今でも残っていると言うことは、良いものだからなのかな、と感じています。
また、システムトイレのニャンとも清潔トイレは、はじめて使ったときに「なんて便利なんだ!」と驚いた記憶があります。
あまり頻繁に砂を変えずに済みますし、飛び散らないし臭いも少なくて、とても使い勝手が良かったです。
燃えるゴミで捨てられるので、シリカゲル製のものよりヒノキ製のニャンとも清潔トイレがおすすめです。
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猫の好みと使い勝手のバランスで選ぼう
猫砂にはいろいろな種類がありますが、何より猫が気に入って使ってくれなければ意味がありません。快適なトイレは猫の生活にとって何より重要です。
ただ、なるべくなら安全素材が良いですし、お掃除や処分も簡単な方が良いですし、猫の排泄物の臭いはかなりきついので、消臭力も非常に重要な要素です。
猫砂を選ぶ場合には、これらのバランスで選ぶ必要があります。
素材によっていろいろな特徴がありますし、システムトイレにはまた違った良さや特徴があるので、猫ちゃんの好みとその他の要素のバランスで、ご自宅にぴったりの猫砂を選んであげてください。
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