2016年、全世界で4,000万人以上の有料会員を集める音楽配信サービス「Spotify」がついに日本に上陸しました。
ちょっと前にCDの時代から「ダウンロード」に変わりましたが、これからは定額聴き放題の時代になりそうです。
そこで重要なのがサービスの選定ですよね。
Spotify、Prime Music、Apple Musicといった世界的なサービスも魅力的ですが、日本のLINE MUSIC、AWA、レコチョクBestといったサービスも捨てがたい。
月額料金や楽曲数などが様々なので、どれにしようか迷ってしまうでしょう。
今回は話題の音楽ストリーミングサービス10個を比較し、その特徴を解説します。
目次
音楽ストリーミングサービスを徹底比較
音楽ストリーミングサービスとは、日本でも普及しつつある定額聴き放題サービスのこと。
つまり月額料金を支払うだけで、いろんなジャンルの音楽がいつでもどこでも聴き放題になるんです。
今回比較するのは、よく知られている以下のサービスです。
- Spotify
- Prime Music
- LINE MUSIC
- Apple Music
- AWA
- Google Play Music
- レコチョクBest
- KKBOX
- dヒッツ powered by レコチョク
- スマホでUSEN
さて、まずは料金と楽曲数から比較していきましょう。
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まずは全サービスの料金と楽曲数を紹介
今回比較する10個のサービスについて、まずは料金と楽曲数をまとめてみました。
サービス名 | 料金 | 楽曲数 |
Spotify | 980円(広告つき無料プランあり) | 4,000万曲 |
Prime Music | 年額3,500円(月額291円程度) | 100万曲 |
LINE MUSIC | ベーシッププラン500円、プレミアムプラン1,000円 | 1,800万曲 |
Apple Music | 個人プラン980円、ファミリープラン1,480円、学生プラン480円 | 3,000万曲 |
AWA | スタンダードプラン960円(無料プランあり) | 3,000万曲 |
Google Play Music | スタンダードプラン980円、ファミリープラン1,480円 | 3,500万曲 |
レコチョクBest | 聴き放題プラン980円、アーティストプラン324円 | 400万曲 |
KKBOX | 980円 | 2,000万曲 |
dヒッツ powered by レコチョク | 540円 | 300万曲 |
スマホでUSEN | 490円 | 1,000チャンネル |
楽曲数はサービスによって異なりますが、月額料金は1,000円前後が多いですね。
後ほど詳しく紹介しますが、すべてのサービスに無料お試し期間がありますので、使い勝手、アプリの操作性、ミュージックのラインナップなどを確かめておくのが良いでしょう。
さて、それではそれぞれのサービスの特徴を紹介していきますね。
Spotify(スポティファイ)
まずはいま大注目の「Spotify」から。
Spotifyは、2008年にスウェーデンで生まれた音楽配信サービスです。
今や全世界に1億人以上のユーザーがいて、有料会員は4,000万人以上。
長らく日本上陸が待たれていましたが、2016年に満を持して日本でもサービスを開始しました。
Spotifyの主な特徴は以下の通り。
- 月額料金:980円(広告つき無料プランあり)
- 無料お試し期間:30日間
- 楽曲数:4,000万曲
- 音質:最大320kbps
- 歌詞表示機能:あり
- オフライン再生機能:あり(3,333曲まで)
月額料金は980円と平均的な水準ですが、無料で利用することもできます。
ただ、無料会員の場合は数曲再生するごとに20〜30秒の広告が流れ、音質も160kbpsに制限されますので、ちょっとストレスかもしれません。
ですが、歌詞表示もオフライン再生もできますので、あらゆる面において第一の選択肢になりそうですね。
楽曲数が圧倒的
Spotifyの特徴は、何と言っても圧倒的な楽曲数です。
通常は楽曲数が多ければ多いほど好きな曲を見つけにくいものですが、「Browse」という機能を使えばとても簡単。
ヒットチャートやニューリリースなど、いろんな方法で検索できますので、お気に入りのアーティストや音楽がすぐに見つかるでしょう。
日本では後発のサービスですが、これから市場を独占しそうな予感がします。
Prime Music(プライムミュージック)
次はAmazonの「Prime Music」をチェックしていきます。
ネットショッピングで有名なAmazonのサービスには、どのような特徴があるのでしょうか?
- 料金:年額3,500円(月額291円程度)
- 無料お試し期間:30日間
- 楽曲数:100万曲
- 音質:最大256kbps
- 歌詞表示機能:なし
- オフライン再生機能:あり(無制限)
Prime Musicは、月額制ではなく、年会費制のAmazonプライム会員になることで利用できます。
Amazonプライム会員になると、ネットショッピングの「お急ぎ便」を利用できたり、Amazon プライム・ビデオで映画を視聴できるようになりますよ。
年会費は3,500円ですから、月額で計算すると291円程度ですね。
ただ、楽曲数が100万曲と、Spotifyの1/40に留まっています。
Amazonプライム会員の「おまけ」で考えたほうが良いかも?
Prime Musicは、現時点でAmazonプライム会員のおまけ程度に考えたほうが良いでしょう。
有名な日本人アーティストの名前で検索しても、ほとんど楽曲がありません。
基本的に楽曲を販売したいAmazonにとっては、無料で音楽を提供する意義がそれほどないのかもしれませんね。
ただ、Amazonプライム会員自体は、すぐに年会費の元が取れるサービスだと思います。
LINE MUSIC
「LINE MUSIC」は、メッセンジャーアプリでおなじみのLINEとソニーとエイベックスが共同運営しているサービスです。
LINEが音楽事業をはじめるなんて、なんだか予想外ですよね。
主な特徴をまとめてみました。
- 月額料金:ベーシッププラン500円、プレミアムプラン1,000円
- 無料お試し期間:30日間
- 楽曲数:1,800万曲
- 音質:最大320kbps
- 歌詞表示機能:あり
- オフライン再生機能:あり(500曲まで)
料金は20時間まで利用できるベーシッププランと、時間無制限のプレミアムプランにわかれており、さらに学割も用意されているのが特徴です。
サービス開始当初は洋楽の品ぞろえの乏しさが指摘されていましたが、今は解消されつつあります。
音質も現時点の最高レベルですし、安定感がありそうですね。
LINEと連携できるのが楽しい
LINE MUSICは、ただ音楽を楽しむだけではなく、友だちと共有できるのがポイントです。
お気に入りの楽曲を友だちと共有することができ、LINEのプロフィール画面のテーマソングにすることも可能。
さらにLINE無料通話の呼び出し音にも設定できますので、SNSのようなノリで楽しめるでしょう。
Apple Music
さて、次はiPhoneやMacを愛用している人におなじみ。
Appleが提供する「Apple Music」の紹介です。
2015年にサービスを開始したApple Musicも、日本では後発の部類ですね。
主な特徴をまとめてみました。
- 月額料金:個人プラン980円、ファミリープラン1,480円、学生プラン480円
- 無料お試し期間:3ヶ月
- 楽曲数:3,000万曲
- 音質:最大256kbps
- 歌詞表示機能:あり
- オフライン再生機能:あり(無制限)
ライフスタイルに合った料金プランが提供されているのが良いですね。
iPhoneやMacを使っている人からすれば、音楽をiTunesやiCloudで管理できるのは便利でしょう。
Android端末にも対応しており、オフライン再生も可能。
サービス開始当初は邦楽の乏しさが指摘されていましたが、ソニーやビクターが楽曲提供を開始したことで解消されつつあります。
レコメンド機能が便利
Apple Musicの良いところは、オリジナルのレコメンド機能です。
とくに便利なのは、いま聞いている曲から判断して、自動で選曲してくれる「これと似た曲を再生」「これと似ていない曲を再生」です。
好み応じて楽曲を提供してくれるなら、自分で探す手間が省けますよね。
Apple Musicという名のDJに選曲してもらえば、新しいサウンドに出会えるでしょう。
AWA(アワ)
エイベックスとサイバーエージェントの共同運営で話題になった「AWA(アワ)」は、あっという間に30万人以上(推定)の会員を集めるサービスに成長しました。
インターフェイスがおしゃれなことと、知人に利用者が増えたことでちょっと気になっていたんですよね。
主な特徴をまとめてみました。
- 月額料金:スタンダードプラン960円(無料プランあり)
- 無料お試し期間:30日間
- 楽曲数:3,000万曲
- 音質:最大320kbps
- 歌詞表示機能:あり
- オフライン再生機能:あり(無制限)
スタンダードプランが基本ですが、月20時間までなら無料プランでも利用できます。
無料プランでもほとんどの機能は使えますが、楽曲がハイライト再生になってしまいます。
しかも時間制限がありますので、ガンガン使いたい人には物足らないでしょう。
3,000万曲をそろえているところは、エイベックスの貢献が大きいでしょうね。
インターフェイスがとにかくおしゃれ
AWAは、ユーザーインターフェイスがとにかくおしゃれです。
スマートフォン版もPC版も、とにかくクールでカッコいい。
機能が充実している点も素晴らしいですが、使っている自分に酔えるおしゃれ感は意外とやみつきになるものですね。
30日間は無料で利用できますので、相性を確かめてみましょう。
Google Play Music
「Google Play Music」は、Googleユーザーにはたまらないサービスです。
サービス開始は2011年ですが、日本上陸は2015年とちょっと遅め。
主な特徴は以下の通りです。
- 月額料金:スタンダードプラン980円、ファミリープラン1,480円
- 無料お試し期間:30日間
- 楽曲数:3,500万曲
- 音質:最大320kbps
- 歌詞表示機能:なし
- オフライン再生機能:あり(無制限)
1人で使うならスタンダードプランで問題ありませんが、家族で利用するならファミリープランがおすすめです。
楽曲数(3,500万曲)は、Spotify(4,000万曲)に次ぐ多さですね。
洋楽も邦楽もバランス良くそろえていますので、音楽に詳しい人でも満足できると思います。
5万曲をクラウドに保存し、好きな端末で再生できる
Google Play Musicの良いところは、5万曲をクラウドに保存し、好きな端末で再生できること。
つまりデバイスにとらわれず、いつでもどこでも同じ環境で利用できちゃうんです。
せっかくライブラリを整備したのに、スマホを忘れてがっくり…みたいことも、Google Play Musicなら起こりえません。
Gmail、YouTube、Google Drive、Google フォトなどの関連サービスを利用しているなら、登録も簡単です。
レコチョクBest
「レコチョクBest」は、レコチョクが運営する定額聴き放題サービスです。
レコチョクと言えば、音楽配信のパイオニア的な存在ですよね。
主な特徴をまとめてみました。
- 月額料金:聴き放題プラン980円、アーティストプラン324円
- 無料お試し期間:1ヶ月
- 楽曲数:400万曲
- 音質:最大320kbps
- 歌詞表示機能:なし
- オフライン再生機能:あり(無制限)
基本は聴き放題プラン(980円)でOKですが、特定のアーティストだけを聞きたいならアーティストプラン(324円)でも良いでしょう。
楽曲数は400万曲と、他サービスに比べて少なめですが、人気の邦楽がぎゅっと詰まっています。
邦楽好きにおすすめ
さすがは音楽配信の老舗と言うべきか、レコチョクBESTは邦楽が充実しています。
DREAMS COME TRUEやTHE BLUE HEARTSといった独占配信アーティストもそろっていますので、インターネット上のレンタルショップのようなノリで使えるでしょうね。
アーティスト、テーマ、おすすめ(レコメンド)など、いろんな方法で音楽を検索できるのも便利です。
音楽を選ぶのが面倒なら、1,000種類以上あるプレイリストで楽しむのもアリですよ。
KKBOX(ケーケーボックス)
今回紹介するサービスはアメリカか日本で生まれていますが、「KKBOX(ケーケーボックス)」だけは台湾生まれです。
2013年に日本に上陸し、ファンのハートをがっちり掴んでいます。
主な特徴をまとめてみました。
- 月額料金:980円
- 無料お試し期間:1ヶ月
- 楽曲数:2,000万曲
- 音質:最大320kbps
- 歌詞表示機能:あり
- オフライン再生機能:あり(無制限)
2,000万曲という楽曲数は、Spotify(4,000万曲)やAWA(3,000万曲)には劣るものの、LINE MUSIC(1,800万曲)には勝るボリュームです。
楽曲は、まさにアジア生まれのサービスならではのラインナップ。
K-POP・C-POPが充実
KKBOXは、K-POPとC-POPが充実しているんですよね。
韓国・台湾アーティストが大好きなら、優先的に検討したいサービスと言えるでしょう。
1ヶ月間は無料なので、とりあえず使ってみるのも良いかも。
デバイス内に4,000曲ぶんのキャッシュが保存され、古いものから削除される仕組みなので、ストレスフリーで音楽を楽しめますよ。
dヒッツ powered by レコチョク
NTTドコモが提供する「dヒッツ」は、ラジオ型の音楽配信サービスです。
主な特徴をまとめました。
- 月額料金:540円
- 無料お試し期間:31日間
- 楽曲数:300万曲
- 音質:最大128kbps
- 歌詞表示機能:あり
- オフライン再生機能:なし
月額540円は、今回紹介したサービスの中ではPrime Music(291円)、スマホでUSEN(490円)に次ぐ安さですね。
NTTドコモユーザー以外でも利用できるのがポイントです。
チャンネル単位で再生・曲の保存も可能
dヒッツは、ラジオ型の配信サービスです。
他のサービスは楽曲やアーティストから選曲し、再生するのが一般的ですが、dヒッツはプログラム単位。
つまり好きなラジオのチャンネルを選んで聴くかたちですね。
個別に選曲することはできませんが、ラジオ内の曲を先送りしたり、好きな音楽を年間120曲まで登録できるのは便利です。
ただし、オフライン再生に対応していないため、常にネット環境を必要とするのはネックかもしれません。
スマホでUSEN
最後に紹介する「スマホでUSEN」は、dヒッツと同じラジオ型の音楽配信サービスです。
1,000以上のチャンネルから好きなものを登録し、いつでもどこでも音楽を楽しめますよ。
主な特徴は以下の通り。
- 月額料金:490円
- 無料お試し期間:3日間
- 楽曲数:1,000チャンネル
- 音質:非公表
- 歌詞表示機能:なし
- オフライン再生機能:なし
月額料金は、Prime Music(291円)に次ぐ安さなのに、1,000以上のチャンネルを楽しめるのはめっちゃお得です。
有線放送のジャンルが豊富
スマホでUSENは基本的に有線放送ですから、音楽チャンネルの他に、語学、エンタメ、トーク番組など、いろんなチャンネルを楽しめます。
どの番組をどの時間に放送するかはUSENが決定しているため、曲送りができないのはちょっと不便ですが、有線放送に慣れている人なら問題ないでしょう。
有線放送をスマートフォンで持ち歩けるのはちょっと贅沢です。
おすすめのサービスはどれだ?
さて、ここまで紹介してきた中でとくにサービスはどれなのでしょうか?
ぼくの独断と偏見で選んでみました。
音楽をガンガン聴きたいならSpotify、Apple Music、Google Play Music
音楽をガンガン聴きたいなら、Spotify、Apple Music、Google Play Musicの3つでしょう。
何よりも楽曲数が豊富ですし、洋楽と邦楽のバランスもいい。
基本的なプランならいずれも月額980円なので、使い勝手で選べば良いと思います。
邦楽好きならAWA、レコチョクBEST、KKBOX
邦楽、もしくはアジア圏のミュージックが好きなら、AWA、レコチョクBEST、KKBOXの3つで決まりです。
AWAはエイベックスの楽曲が充実していますし、レコチョクBESTは独占配信アーティストが魅力です。
KKBOXは邦楽に加えて、韓国・台湾アーティストの楽曲もそろっていますので総合的に楽しめるでしょう。
ラジオ形式で楽しみたいならdヒッツ powered by レコチョク、スマホでUSEN
楽曲やアーティストにとらわれず、ラジオ形式で楽しみたいなら、dヒッツ powered by レコチョク、スマホでUSENで決まりです。
ラジオの良いところは、肩肘はらずに聞き流せるところと、予期せぬ出会いがあるところです。
おもしろいチャンネルを見つけることもあるでしょうし、記憶に残る楽曲に出会うこともあるでしょう。
さて…… ここまでで比較は終了です。
サービス選びの参考になれば幸いです!
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まとめ
こうしてあらためてまとめてみると、音楽配信サービスってたくさんあるんですね。
月額料金はほぼ1,000円以下なので、CDレンタルよりもコストパフォーマンスが良いのは間違いありません。
楽曲を購入する時代から、好きな曲を好きなときに聞く時代へ。
この波に乗り遅れないように、もっともっと使い込んでいきます!
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